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文献解題 (annotated bibliography) の例 / APA、MLA、Chicago

文献解題とは?

文献解題(an annotated bibliography)とは、研究課題に関する参考文献一覧(本、記事、出版物)です。文献解題は、要約、読解、評価を含み、通常、150から250ワードの短文章の引用で表示されます。

文献解題の目的

このような文献の一覧は、あなた自分が熱心に課題を終わらせたことを教授に伝えるだけではなく(とは言っても、時にはそれだけの目的であると感じる方が多いでしょう)、あなたの研究課題の著述の説明、カテゴリー化、更に、あなたの研究と各文献の強い関連性と意味を批評的に分析して、研究結果の正確性と文献の作者が出した結論の正当性を示します。また、文献解題を作成することによって、自分自身を理解して、特定の課題に関する文献をレビューできる上、計画的にメモを取り、自分の思考を整理して、更なる研究に値し得る既存の文献や問題点を見極めることが出来るのです。

文献注釈の構成

各文献解題は引用と引用文献の要約や評価を記載する短い文章で記述される“注釈”で構成されます。各引用を単に記述するか、もしくは批評的な評価を加えたり分析するかは、割り当てられた研究課題や文献解題の目的によって異なります。

注釈の要約や評価文は作家のラストネームをアルファベット順に並べ、決められた引用スタイル(のちに詳しく記述します)の既定に従がいます。

文献解題の書き方

文献解題を作成する第一歩はライブラリ検索です。あなたの研究課題に役立ちそうな情報やアイデアの記事、書籍、他のリソースを探すのです。そして、予備リストの全てを考察して、必要な情報提供をしているリソースを選びます。

次に、規定のスタイルガイドに基づいて、各書籍、記事、書類の引用文献を作成します。

最後に、課題の中心と研究範囲の要約/評価の注釈を追記します。

1) 研究の引用/情報源(source)を分析する

研究課題に関連した全ての発行物を参考書目として記述する必要はありません。注釈リストを作成する際、研究課題で最も関連性のある書目を選択することが最も重要です。また、あなたの文献解題は特定分野の概要を表す為だけの単体の研究課題であるのか、もしくは、その文献解題は予備研究を特定の研究課題に導く為のものであるのかを見極める必要があります。

注釈源の選び方

アブストラクトを読んで関連性のある引用源を見極め、下記を考慮してください。

― 研究課題と重要なキーワード
― 研究で問いている事
― 特定の方法、もしくは使用した/使用する方法の範囲
― 概観の記述、もしくは研究ギャップを見極めることが目的であるか
― 興味深いデータ(実験やメタ解析)
― 各引用源の質(例えば、よく好んで使われる引用であるのか、常に非難される研究であるのか)

整理された状態を保つこと

最初から引用源を記録に残すことで注釈文の執筆が遥かに簡素化できます。記録には下記の事項を含めると良いでしょう。

― 研究の理論的アプローチ
― 適切な使用方法
― 主な課題や発見
― 主なる発見と他の研究との関連性
― 主な発見と研究課題との関連性
― 筆者の結論の解釈(そして、あなたがその解釈に同意するか)

重要なのは質です

通常、注釈は引用源もしくは引用源の作者たちの研究に焦点をあてるべきですが、記事が記載された出版社やジャーナルのクレデンシャルの調査は、貴重な引用源の選択に役立ちます。疑わしかったり知られていない発行物はあまり強調するべきではありません。ただし、”悪い“研究だった為、先入観やエラーがあるという理由で特別な注目を集めたり、研究概要の規定に沿っていなかったという理由で大きく議論や討論を招いて話題になる場合もありますが。こういった場合は、研究分野における全ての最新発行物で引用されている研究概要、セミナー論文などをリストに注釈に入れるべきです。あなたの分析が最新である事を確認する為、それらの研究が出版された日付を注意して見て下さい。

2)解題(注釈)を作成: 注釈の種類 (Annotation Types)

文献分析の目的によって、解題(注釈)の記載方法が異なります。単に情報源と概要の記載をする場合と、そこに評価の記述を加えることもできます。

記述的な注釈(descriptive annotations

記述的もしくは情報的な注釈は、文字通り、情報源の引用に加え簡単な記述を追記します。主な議論をリストしてもいいですし、出版物の中の章の名前や箇所を記載してもいいでしょう。ただ、自らの研究に如何に役立つであろうか等の評価の記述はしないように。

Purdue大学のOnline Writing Labに載っている (Online Writing Lab of Purdue University)下記の例をご覧ください。

記述的な文献解題の例

Davidson, Hilda Ellis. Roles of the Northern Goddess. London: Routledge, 1998.

Davidson’s book provides a thorough examination of the major roles filled by the numerous pagan goddesses of Northern Europe in everyday life, including their roles in hunting, agriculture, domestic arts like weaving, the household, and death. The author discusses relevant archaeological evidence, patterns of symbol and ritual, and previous research. The book includes a number of black and white photographs of relevant artifacts.

(デイビッドソンの本は、ヨーロッパ北部の多数の多神教祖の女神の日常生活における主な役割を観察して記述している。それらの役割とは狩猟、農業、織物、家事、死などである。作者は関連性のある考古学的証拠、シンボルや儀式のパターン、過去の研究を述べている。この本には関連性のある工芸品の白黒写真も多数含まれている)。

評価的な注釈(Evaluative annotations)

評価的な注釈とは、他の発行物と比較したり、研究結果の信頼性を評価して、様々な角度から観察してるか、研究範囲が限られていないか、適切な手段を使用したか、文献に多大な貢献をしたかなどを記述することによって、引用源の研究内容を評価的、批判的に分析するものです。こうすることで、リスト上の各引用源の必要性と関連性を表現することが出来ます。

下記の例では(こちらもPurdue Writing Labから引用しました)、本の記述的な概要の後の筆者の評価や、筆者が行った研究方法、そして研究結果の評価の高さが記述されています。

評価的な注釈の例

Ehrenreich, B. (2001). Nickel and dimed: On (not) getting by in America. Henry Holt and Company.

In this book of nonfiction based on the journalist’s experiential research, Ehrenreich attempts to ascertain whether it is currently possible for an individual to live on a minimum-wage in America. Taking jobs as a waitress, a maid in a cleaning service, and a Walmart sales employee, the author summarizes and reflects on her work, her relationships with fellow workers, and her financial struggles in each situation.

An experienced journalist, Ehrenreich is aware of the limitations of her experiment and the ethical implications of her experiential research tactics and reflects on these issues in the text. The author is forthcoming about her methods and supplements her experiences with scholarly research on her places of employment, the economy, and the rising cost of living in America. Ehrenreich’s project is timely, descriptive, and well-researched.

(ジャーナリストの実験に基づいたこのノンフィクション本では、作者のエーレンライクは、現在アメリカで最低賃金で個人が生活することが可能であるかを確かめようとしている。作者はウエイトレス、清掃業のメイド、Walmartの店員の仕事を経験して、その概要と結果、同僚との関係、経済的な困難を述べている。

経験のあるジャーナリストであるエーレンライクは、自らの研究の限界と実験の倫理的影響や反響を認識している。作者はその後で実験方法と、業務における己の位置、経済、アメリカの生活費の上昇を記述している。エーレンライクのプロジェクトは時を得て(timely)、叙述適であり(descriptive)、よく研究されて(well-researched)いる。)

組み合わせ注釈(Combination annotations)

上記の例で見られるように、注釈には様々なフォーマットがあり、目的に合わせることが可能です。上記の例の「概要+評価」のフォーマットが不十分なのであれば、他の引用源との比較を追記してもいいですし、もしくは注釈と研究課題の関連性を説明してもいいでしょう。

注釈の書き方(Annotation writing style

注釈は通常は完全文で記載しますが、複数の文章に分ける必要性は、概要のみに制限するか、もしくは批判的な評価と研究の関連性を説明するか否やによります。引用源は短い文章として注釈する事も出来ますが、そのようなフォーマットは、他に比を見ない課題や研究論文よりも、文献の収集と整理を目的とした個人的な著書に適しています。

3)文献解題のフォーマットと例

研究に関連のあるすべての情報収集を終了して、注釈の文章を書き終えたのであれば、投稿する大学の学科やジャーナルが好む参考文献スタイル(citation style)に基づいたフォーマットに収める事が重要です。下記では、主な3つの参考文献スタイル(MLA、APA、Chicago)の注釈リストの違いをご紹介します。

APA文献解題の例 (APA annotated bibliography example)

科学的や技術的な記事の文献解題は、おそらくAmerican Psychological Association (APA) Styleを使用することでしょう。そうであれば、各引用リストはAPA引用スタイルに従い、ヘッダーとタイトルにはAPAフォーマットが使われます。

MLA文献解題の例 (MLA annotated bibliography example)

Modern Language Association (MLA) annotation styleは、通常、芸術(arts)と人文科学(humanities)分野で使用されます。APAスタイルとの違いの一つにヘッダーの部分の苗字表記があります。

Chicago文献解題の例 (Chicago annotated bibliography example)

Chicago Style source citationsには2つのバージョンがあります。(1) 脚注(note)や参考書目(特に人文科学で好まれますが、引用源は番号付けされたフットノートやエンドノートで表記されます)。(2)作者-日付(author-date)(科学や社会科学で好まれますが、本文の中で括弧の中に引用源が記載されます)

文献レビューと文献解題 (Literature Review vs Annotated Bibliography)

文献レビューとは、特定の課題に関する既存の研究の概要を提供する引用源を集めたものです。通常は、博士号や修士号の卒業論文や研究論文の一部として記述されますが、単体の出版物でも使われることもあります。文献レビューの目的は、既存の研究ギャップを認識して、更なる研究を行う機会や既存の研究方法やアプローチを評価したり、読者に研究の課題や仮説を紹介する事です。

一方、文献解題とは、短い説明と、時には批判的な評価を含めた引用源のリストで、単体の出版物によく見られます。通常文献解題は、研究の原稿や記事の一貫というよりは、研究そのものの課程の一貫です。

 文献レビュー文献解題
目的研究課題や問題点の要約、評価、その分野で最も関連性のある引用源との比較 引用源のリストと短い信用性と関連性の査定 
文構成引用源は本文の中に取り込まれ、タイムラインや課題の概要を表記する。引用源は必要であれば複数の箇所で記述できる。引用源は本文とは別の箇所でアルファベット順に表記される。 
論理構造課題の提供。引用源の評価と統合して結果に至る。各リストは完全文表記の引用から始まり、概要と(希望であれば)評価の文章に続く。

文献解題において、よくある質問 (Frequently Asked Questions about Annotated Bibliographies)

文献解題にはどのような情報が含まれるか

文献解題は、タイトルと、注釈付きの引用リストが続きます。注釈は要約のみでも問題ありませんし、評価や引用分析を加えることも可能です。

注釈の種類

注釈には記述的/情報的注釈(単に引用源を要約したもの)と評価的注釈(批判的な評価を記述したもの)があります。ほとんどの文献は、要約、評価、批判的分析を含みますが、研究の目的によります。

文献解題の長さ

一般的には、4から6文で表記します(150 – 250ワード)

完璧なビブリオグラフィーを投稿できるように、ワードバイスがお手伝いします!単体の仕事として文献解題を執筆しなければならないにしても、大学院や博士号プログラムの審査委員に強い印象を与える為であっても、研究の一貫としてであっても、ワードバイスのエディター(Wordvice Editors)が、あなたの引用源リストが規定フォーマットに沿っている事を確認して、教授や将来のスーパーバイザー、レビュアー、読者に強い印象を与えるお手伝いをします。エディターの新鮮な目で編集して貰い、自信を持って投稿志願校の出願をしましょう。

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