ウエブサイトとは何か。ウエブページとは何か?
ウエブサイトとは、相互に接続された複数のページが収集されたマルチメディアのコンテンツであり、通常インターネット上特有のドメイン名からアクセスするものです。ウエブサイトはテキストと画像が簡単、かつ静的に掲載されているものから、対話型の複雑で動的なものまで、広範囲にわたります。ウエブサイトは情報共有、サービス提供、ビジネス運営、オンラインコミュニティへの関与に利用されます。静的ウエブサイト(static websites)の例としては、ブログ、ポートフォリオサイト、行事/会議サイトなどがあります。動的ウエブサイト(dynamic websites)はリアルタイムの対話型(real-time interactions)、データ処理(data processing)、随時内容の更新があり、ユーザー体験の質を高める為に様々なマルチメディアの要素を取り入れたものがあります。
一方、通常ウエブサイトの内容を引用する時に照会されるウエブページとは、静的もしくは動的ウエブサイトの中の1枚の書類であり、例をあげると、オンライン上の新聞で出版された一記事であったりブログの一記事であったりです。正式にウエブサイトとウエブページを引用するには、原稿の中に短い引用文を記載して、その引用文と照合される引用リストに、筆者名、出版日、ウエブサイトのタイトル、ウエブサイト名、ウエブサイトのURLを記載します。フォーマットのスタイルによって、これらの詳細は微妙に異なってリストされます。下記では、最も一般的なフォーマットのスタイルでウエブサイトを引用する場合の主な条件をまとめてみました。
APAスタイルでのウエブサイトの引用方法
APA 7 Style でウエブサイトを引用する場合、次の要素の記載が必要です。著者のラストネームとイニシャル、出版された日、ウエブサイトのタイトル(イタリック体で)、ウエブサイトの名前(平テキスト/plain text形式で)、URL。
ウエブサイトを文中で引用する場合、著者のラストネームと発行日のみを記載。ウエブページが長かったり混みあっている場合は、引用箇所が認識できるように、読者を特定の箇所や文章に先導することが重要です。
APAウエブサイト引用の例
ウエブページや記事のタイトルはイタリック体であることを忘れないように。URLには余計な句読点などを付けないように、更にクリック可能なハイパーリンク(hyperlink)であるべきです。
APA formatAPAフォーマット | Author, A. A. (Year, Month Day). Page title. Website Name. URL筆者のラストネーム、イニシャル (出版年、月、日). ページタイトル. ウエブサイト名. URL |
APA reference list entryAPA引用リスト記載方法 | Smith, J. (2022, January 15). How to Cite a Website in APA Style. Example.com. https://www.example.com/how-to-cite-apa |
APA in-text citationAPA文中引用記載方法 | (Smith, 2022) |
著者とサイト名(site name)が同じ場合は、サイト名を省略しても問題ありません。
APA reference list entryAPA文献リスト記載方法 | National Institute of Mental Health. (2021, July). National Institute of Mental Health Strategic Plan for Research. https://www.nimh.nih.gov/sites/default/files/documents/about/strategic-planning-reports/NIMH-Strategic-Plan-for-Research-2021-Update.pdf |
APA in-text citationAPA文中引用記載方法 | (National Institute of Mental Health, 2021) |
ウエブサイト全体とウエブページの引用
ウエブサイト全体(ウエブサイト内の特定のページのみではなく)を引用したい場合は、APA式の引用は必要はありません。単に文中でウエブサイトを引用して、その後でURLを括弧に入れて記載します。
The New York Times’ online edition is the news website with the most monthly visits in the United States.
ブログ投稿とオンライン記事
ブログ投稿やオンライン新聞の記事を引用する場合、ブログや記事のタイトルではなく、ブログ名/新聞名(イタリック体で)を記載します。
ブログの引用方法
APA formatAPAフォーマット | Author, A. A. (Year, Month Day). Title of blog post. Title of Blog. URL著者のラストネーム、イニシャル (出版年、月、日). ブログ投稿タイトル. ブログ名. URL |
APA reference list entryAPA文献リスト記載方法 | Kaufman, S. B. (2019, November 6). Can empathetic concern actually increase political polarization? Beautiful Minds. https://blogs.scientificamerican.com/beautiful-minds/can-empathic-concern-actually-increase-political-polarization/ |
APA in-text citationAPA文中引用記載方法 | (Kaufman, 2019, para 4) |
ニュース記事の引用方法
APA reference list entryAPA文献リスト記載方法 | Aw, J. (2012, June 12). Stopping the soda bulge: Why we need to consider restricting sugary beverages. National Post. https://nationalpost.com/health/stopping-the-soda-bulge-why-we-need-to-consider-restricting-sugary-beverageshttps://blogs.scientificamerican.com/beautiful-minds/can-empathic-concern-actually-increase-political-polarization/ |
APA in-text citationAPA文中引用記載方法 | (Aw, 2019) |
ReutersやBBCニュースで、出版印刷される新聞に連結されていないオンラインニュースの記事は、上記のフォーマットを使用しません。そのような記事は、上記で説明した一般的なウエブサイト引用フォーマットの規定に従うように(タイトルはイタリック体で、サイト名は平テキスト(plain text)で)。
著者名と掲載日が不明なウエブサイトの引用方法
著者の記載が無い場合は、ウエブサイトを作成した機関の名前、もしくはウエブページや記事のタイトルから引用を始めます。出版日の記載が無い場合は”n.d.” (for no date)と書くか、もしくはあなたが同記事にアクセスした日を記載します。
APA文献セクション (APA Reference Section)
通常APAの文中引用(APA in-text citations)では、丸括弧内に筆者のラストネームと発行年を表記します。
(Lowry et al., 1951)
直接引用(direct quote)の場合はページ番号も記載します。
(Lowry et al., 1951, p. 45).
原稿の最後の箇所にくる文献リスト(reference list)では、著者のラストネームをアルファベット順に整列して、それぞれに下記の詳細を記載します。
· 著者名(author’s name)
· 出版日(publication date)
· 記事のタイトル(title of the work)
● ジャーナル名/出版社(イタリック体で)、号/巻、ページ番号(journal’s title/publisher (in italics), volume (issue), page numbers)
· 情報収集が可能であればDOI (digital object identifier)
· DOIは不明でもオンラインで記事にアクセスできる場合はURL
APA引用リストの掲載方法の例
Lowry, O. H., Rosebrough, N. J., Farr, A. L., & Randall, R. J. (1951). Protein measurement with the Folin phenol reagent. Journal of Biological Chemistry, 193, 265-275. https://www.cabdirect.org/cabdirect/abstract/19511404458
Thompson, J. D., Gibson, T. J., & Higgins, D. G. (2003). Multiple sequence alignment using ClustalW and ClustalX. Current Protocols in Bioinformatics, (1), 2-3. https://doi.org/10.1002/0471250953.bi0203s00
原稿を提出する(submit)ボタンを押す前に、引用が正しく整理されている事を確認したいのであれば、ワードバイスのAPA スタイルの引用・参考文献自動作成機をご利用下さい。
MLAスタイルでのウエブサイトの引用方法
MLA 8 Styleでのウエブサイトの引用方法をまとめました。MLAウエブサイト引用リスト(MLA website citations list)にはAPA引用と同じ要素を取り入れますが、小さな違いは著者名(フルネーム対イニシャル)、大文字化、イタリック体の使い方です。MLA文中引用(MLA in-text citations)でのウエブサイトの引用には、著者名と発行年のみを記載しますが、MLAは、大本のウエブページが番号付けされていない限り、番号で文章を参照することは推奨していません。その代わり、読者に小項目(subsection)箇所を伝えます。
MLAスタイルでのウエブサイト引用の例
MLA formatMLAフォーマット | Author last name, first name. “Page Title.” Website Name, Publisher/Sponsor, Day Month Year, <URL>.筆者のラストネーム、ファーストネーム. “ページタイトル.” ウエブサイト名, 出版社/スポンサー, 出版日月年, <URL>. |
MLA reference list entryMLA文献リストの記載方法 | Pratt, Elizabeth. “Exercise and the Brain: The Mental Health Benefits of Exercise.” Healthline, Healthline Media,January 12, 2021,<https://www.healthline.com/health/depression/exercise#The-bottom-line> |
MLA in-text citationMLA文中引用の記載方法 | (Pratt, 2021, subsection on stress) |
MLAスタイルのウエブサイト引用では、出版日が不明の場合はあなたが同記事にアクセスした日、もしくは”n.d.” (“no date”)と記載します。
オンライン新聞サイトの引用
ブログ投稿やオンライン新聞/雑誌の記事の引用方法は、どれも同じフォーマットを使います。特定のページのみではなく、ウエブサイト全体を引用するのであれば、サイトやブログ全体を同じ著者が書いている場合を除いてはサイト名を最初に記載します。著者名の記載が無い場合は、ブログ/ウエブサイトを出版した機関名を著者としてリストします(ただし、ウエブサイト名と機関名が全く同じである場合はウエブサイト名を省略します)。
MLA文献セクション
MLAスタイルにおいて原稿の文中に引用元を記載する場合は、著者のラストネームとページ番号/ページ範囲(page range)を丸括弧で囲みます。
(Smith 45-47)
文中で著者の名前が記載されている場合はページ番号のみを丸括弧内に入れます。
Smith (45-47) has argued…
原稿の最後の箇所に”Works Cited”ページを作成して、引用元をアルファベット順に整列して、それぞれに下記の詳細を記載します。
· 著者名(author’s name)
· 記事のタイトル(title of the work)
· 出版社/ジャーナル名(publisher/journal title)
· URL
· 発行日、ページ範囲(date of publication, page ranges)
Lowry, Oliver H., et al. “Protein measurement with the Folin phenol reagent.” Journal of Biological Chemistry 193 (1951): 265-275. https://www.cabdirect.org/cabdirect/abstract/19511404458
Thompson, J. D., T. J. Gibson, and D. G. Higgins. “Multiple sequence alignment using ClustalW and ClustalX.” Current Protocols in Bioinformatics 1 (2003): 2-3. https://doi.org/10.1002/0471250953.bi0203s00
ウエブサイト引用が正しく記載されているか否やの確認には、ワードバイスのMLAスタイルの引用・参考文献自動作成機をご利用下さい。
シカゴスタイルでのウエブサイト引用
Chicago 17th Styleには2つの異なった引用フォーマットがあります。長い脚注(long footnotes)と短い脚注(short footnotes)であり、上付き文字(superscripts)を付けます。原稿の最後の著書目録(bibliography)を参照にして、著者名-出版年方式(author-date)引用スタイルを使います。
著者や発行日が不明なウエブサイトの引用
ウエブサイトに著者名の記載が無い場合は、あなたの原稿の著書目録箇所と短い脚注においては、機関名を記載します。APAとMLA引用においては、ウエブサイト名と機関名が同一の場合は、機関名の記載は省略します。長い脚注では、タイトルの記載からはじめます。
出版日の記載が無い場合、出版日から長い年月が経過している場合、ウエブサイトが定期的に更新されているか不明の場合は、ウエブサイトにアクセスした日を追加しましょう。
シカゴスタイルでのウエブサイト引用の例
Chicago formatシカゴフォーマット | Author last name, first name. “Page Title.” Website Name. Month Day, Year. URL著者のラストネーム, ファーストネーム. “ページタイトル”. ウエブサイト名. 月 日, 年. URL |
Chicago bibliography entryシカゴ著書目録 | Bernstein, Mark. “10 Tips on Writing the Living Web.” A List Apart: For People Who Make Websites, 16 Aug. 2002. alistapart.com/article/writeliving. Accessed June 2, 2023. |
Chicago footnotesシカゴ脚注 | Long-form (長い脚注): Mark Bernstein, “10 Tips on Writing the Living Web,” A List Apart: For People Who Make Websites, 16 Aug. 2002, alistapart.com/article/writeliving. Short-form(短い脚注): Bernstein, “10 Tips on Writing the Living Web.” Author-date(著者名-出版年方式): Bernstein, 2002. |
著者名や出版日が不明のページを引用する場合は、ウエブサイトを作成した会社、グループ、機関の名前を記載します。
Chicago bibliography entryシカゴ著書目録 | Chartered Professional Accountants Canada. “Audit and Assurance.” Accessed June 2, 2023. www.cpacanada.ca/en/business-and-accounting-resources/audit-and-assurance |
Chicago footnotesシカゴ脚注 | Long-form(長い脚注): “Audit and Assurance,” Chartered Professional Accountants Canada, www.cpacanada.ca/en/business-and-accounting-resources/audit-and-assurance Short-form(短い脚注): Chartered Professional Accountants Canada, “Audit and Assurance.” |
ブログ投稿とオンライン記事
ブログ投稿やオンライン新聞の記事を引用する場合、ブログ/出版物の名前(ページ/記事の名前ではなく)をイタリック体で記載します。”ブログ”という単語が名前の中に含まれていない場合は、誤解を招かないように丸括弧で囲んでブログと書いておきます。
Walsh, Brendan. “Lorenzo Bini Smaghi on the Impact of Basel III.” Irish Economy (blog). April 2, 2011.http://www.irisheconomy.ie/index.php/2011/04/02/lorenzo-bini-smaghi-on-the-impact-of-basel-iii/
シカゴスタイルの参考文献セクション(reference section)
通常、シカゴスタイルの参考文献は下記の項目を含みます。
· 著者名(author’s name)
· 引用符(quotation marks)で囲んだ記事のタイトル(“title” of the work)
· ジャーナル名/出版社名/出版された場所(journal/publisher/place of publication)
· 出版年(year of publication)
· ページ番号(該当する場合)
·DOI/URL(該当する場合)
Lowry, Oliver H., Nira J. Rosebrough, A. Lewis Farr, and Rose J. Randall. “Protein measurement with the Folin phenol reagent.” Journal of biological chemistry 193 (1951): 265-275. https://www.cabdirect.org/cabdirect/abstract/19511404458
Thompson, Julie D., Toby J. Gibson, and Des G. Higgins. “Multiple sequence alignment using ClustalW and ClustalX.” Current protocols in bioinformatics 1 (2003): 2-3. https://doi.org/10.1002/0471250953.bi0203s00
Chicago 17th Styleのウエブサイトの引用方法は、ワードバイスのシカゴスタイルの引用・参考文献自動作成機がお役に立ちます。
バンクーバースタイルでのウエブサイトの引用方法
バンクーバスタイルは医学や生物医科学(バイオメディカル サイエンス)の分野で広く利用されていて、他のスタイルのように、タイトル/文章の大文字化、句読点の使い方、イタリック体の使い方などの細かい点をそれほど重視しません。広義では、バンクーバースタイルは、いかなるフォーマットの詳細にも、一般的な情報には著者-番号システム(author-number system)を使用します。情報元/ジャーナル名は簡潔に省略される場合が多く、その後でIndex MedicusやPubMedのスタンダードなフォーマットが続きます。
バンクーバースタイルの原稿の文中での情報源は番号化された文献リストに照会されます。アラビア数字を上付き文字や鍵括弧/丸括弧に入れて記載します。
Smith5 has argued that…
著者名が文章で記載されていても、文中引用は変わりません。
An earlier study on the relationship between sleep and cognition [5] reported that…
原稿のテキスト箇所の最後にくる文献リストでは、アルファベット順ではなく、テキスト内で出現する順に記載します。
バンクーバースタイルでのウエブサイトの引用方法の例
バンクーバースタイルでのウエブサイトの引用では、ありふれた情報を全てリストしますが、詳細は出版社や販路によって異なります。出版日が不明であれば、情報にアクセスした日で代行もできます、詳細が不明の場合は[place unknown], [publisher unknown]の表記を使います。
Vancouver formatバンクーバーフォーマット | Title of homepage [Internet]. Place of publication: Publisher’s name; Publication date or year of homepage. Title of specific page/part; Date of publication of part [Cited date of part]. Available from: URL of partホームページのタイトル[インターネット]. 出版場所: 出版社名; ウエブサイトの出版日か年. 参照するページ/箇所のタイトル; その箇所が出版された日[その箇所が引用された日]. Available from: その箇所のURL |
Vancouver website citationバンクーバーのウエブサイトの引用 | 1. Australian Medical Association [Internet]. Barton (AU): AMA; c2016. Junior doctors and medical students call for urgent solution to medical training crisis; 2012 Oct 22 [cited 2023 Jun 2]; Available from: https://www.ama.com.au/media/junior-doctors-and-medical-students-call-urgent-solution-medical-training-crisis |
Vancouver in-text citationバンクーバーの文中引用 | Junior doctors and medical students in Australia have been demanding guaranteed intern places for locally-trained medical students for more than a decade.1 |
ウエブサイトの引用がバンクーバースタイルの規定に沿っているか定かではない場合、ワードバイスのバンクーバースタイルの引用・参考文献自動作成機をご利用下さい。
もしくは自身の原稿に関してプロフェッショナルな意見を聞きたい場合は、ワードバイスの専門家による学術論文英文校正サービスからリクエストしてください。ワードバイスのアカデミックな編集者たちが、ジャーナル編集者をあっと言わせ、出版される機会を高めるお手伝いをします。