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第二外国語で書く学位論文執筆のコツ

優れた博士論文や修士論文を書く事は、学術文書の執筆が非常に難しい為、誰にとっても至難の業です。学生たちは何百枚にもわたる文書を整理してまとめながら作業を進めるという課題に突き当たります。修士号過程生徒にしても、博士号過程生徒にしても、学位論文とは、個々の学歴の極致を表すものです。

他国から来た、英語を母国語としない外国人大学院留学生にとっては、修士でも博士でも学術論文の執筆は山に登るような感覚でしょう。もしも、あなたが英語を母国語とせず、でも、もうすぐ修士もしくは博士論文を書き始めるのであれば、先ずどこから始めますか?

第二言語である英語で書く修士もしくは博士論文

ここでは、第二言語である英語で修士もしくは博士論文を書く為に、先ずは特性を持つ学位論文に仕上げる為の主な要素を理解して、英語を第二言語とする大学院留学生や研究者たちが突き当たる難関、特殊な文化的問題、そして最後に英語で執筆する学位論文をより良く仕上げるコツについて探求してみます。

修士論文(Thesis)とは何か?

修士論文とは、通常、修士課程を終了する最後に執筆する研究報告書で、4年制大学(undergraduate)で執筆する学術論文や研究論文よりも遥かに深い知識を要求され、論文自体の長さも長く、研究文献を非常に重要視するものです。修士号過程の学生は、研究課題を熟知している事と、専門知識を理解している事を論証する必要があります。修士号論文は通常2年程かけて完成します。50-100ページに及ぶ長さで、他の研究者や学術論文等から引用しないオリジナル性を求められます。

博士論文(Dissertation)とは何か?

博士号もしくはPhD論文とは、博士号過程を習得する全学生が求められる、独自の学術研究である、非常に重要な著作です。博士論文を書く上で一番覚えておきたいのは、その分野で先行研究が発表されていない独自のオリジナルである事と、自分の論文が、その分野に何らかの新規性をもたらす事です。

新規性をもたらすとは、新しい研究方法論、既に一般に認められている理論の拡大、既存の理論への反論証、もしくは全く新しい理論の発表です。博士論文は通常4-7年かけて完成させます。

いったい博士号論文て何?

修士号、博士号論文の執筆は難しい

学術的世界は世界中から生徒、研究者、教授たちを引き寄せます。アジア、アフリカ、ヨーロッパ、北南米、どの国から来たにしても、共通した避けられない真実が一つあります。それは、科学論文であれ、学術論文や卒論であれ、執筆と出版は共通語である英語であるべきという事です

共通語を定める事で学術出版の能率がよくなる反面、高い評価を貰える修士および博士論文の執筆に、社会経済、文化、人種、言語の壁という問題が発生します。その結果、英語を母国語としない博士号取得者たちが学術界に踏み込むのは容易な事ではありません。

大学院留学生は、しばしばロスト・イン・トランスレーションの感覚に陥りいます。

ダブリンシティ大学で言語と異文化の研究をしているベラ・シェリダンさんは、Natureと呼ばれる研究誌の記事で下記のように述べています。

学者たちの多くは、留学生たちは既に成熟していると思っているようですが、これらの学生は、先ずは他文化から学ばなければならないのです。特に、英語圏外から来る留学生にとっては至難の業です。とても一人で出来る事ではありません。指導者や学校が留学生たちとパートナー制度をとる必要があります。

とあるケースで、インドから来た研究者が論文を提出したのですが、言語が問題となって却下されました。彼は問題は言語である旨を説明したのですが、研究の質とは無関係の英語力が問題で再度却下されました。その事を彼は人生で最悪の出来事の一つとしています。

あなたが英語を第二言語としている大学院学生もしくは研究者で、修士および博士論文や雑誌記事を執筆する準備をしているならば、リソースのページに記載されている欧州化学演習者協会(European Association of Science Editors EASE)をご覧ください。

英語を第二言語とする学生の為の学位論文の書き方

英語を母国語としない執筆者が学術ジャーナルの記事や学位論文の執筆をする場合、2種類のチャレンジに直面します。言語の違い、文化の違いによって起こる問題です。

学術論文の執筆で直面する英語力の問題

英語を第二言語とする学生が修士および博士論文を書く場合、主に2つの問題が発生します。

大学院の学位論文は4年生大学のエッセイや学期末レポートとは違います。大学のエッセイや学期末レポートには執筆に4年も費やす事はありませんし、一般的に博士号論文や修士論文は100-200ページの長さを要求されます。

学科別による博士号論文の平均の長さ

どんなに優れた研究執筆者であっても、200ページにもおよぶ英文学術論文を、最初から間違いが無く、校正や編集する余地も無い程完璧に書く事は出来ません。

英文の編集/校正サービスとして、ワードバイスでは大学院学生、大学教授、研究者を対象として、学術界で最もよくある英論文の間違いの調査を行いました。学位論文を書く上で減点に繋がる間違いは、スタイル、言葉の選択、スペル、文法、文章構成、句読点、フォーマット、単語の用法、一貫性、そして課題との関連性です

でも、大変なのはここからです。

学術研究や学位論文執筆で一般的に最も役立つ練習は、人称代名詞を省き、規定のスタイルガイドに従い、受動態と能動態のバランスを整える事です。

研究論文の執筆の上での文化および社会的問題

博士号や修士号の留学生たちは、異なった文化の背景を持ち、数か国語を話します。でも最後の学位論文の執筆は英語でなければなりません。ニュアンスを変えないように母国語以外の言語で日常会話をするだけでも大変なのに、学位論文を書くとなると、他国語を母国語とする個人にとっては、更に文化面での壁が立ちはだかります。

文化的な問題

西洋の国に留学している学生たちは、学術面で非常に大きなカルチャーショックと問題に直面します。

Journal of International Studentsと呼ばれる留学生用の雑誌で発表された学術研究によると、受け入れ現地国の学生よりも、同じ文化背景を持つ留学生同志の方が、一緒に学び易いというのです。“個人の知識や文化価値が教育参考資料を学び携わる上で影響を及ぼすのです”。

大学のキャンパスで、留学生同志の集まりと、現地学生の集まりが分かれているのを見掛けたら、偏見があって集団が分かれている等と早とちりをしないように。言語と文化には大きな影響があるのです。

社会的問題

博士号と修士号の学生は、社会的問題に繋がる大きな困難に直面する場合があります。学位論文の執筆は孤独な作業で、多くの学生は隔離されているような気分になるのです。

PhDコミックス- 社会的問題

第二か国言語留学生は、学位論文を書く上で、同僚やスパーバイザーから貴重な協力や意見を受けられない場合、傷ついてしまう事が多々あります。

同僚からの学術レビューは非常に貴重ですし、学術雑誌の記事や文学レビューは、学術出版過程において特に重要な点ですから、信頼できるリソースと見なすべきです。その為、言語が問題でそのような重要なフィードバックを得られなかったり、スーパーバイザーが異文化を持つ学生であることを察してくれなかったりすると、英語を母国語としない留学生は否定的になりがちなのです。

第二か国言語で書く学位論文のコツ

さて、なぜ学術論文の執筆が困難なのか、もしくは英語を母国語としない学生が直面するチャレンジを見てきましたが、ではどうしたら学位論文を書く技を上達できるのか、そのコツを見てみましょう。

ワードバイスの編集者と校正者は学位論文の編集を心得ています。なぜなら自分たちも経験があるからです!

学位論文執筆をユースケース(Use Cases)で練習しましょう 

ここで成功する学院生になるための、博士号、修士号の学位を取得する為の二つの重要なスキルの説明をしましょう。それは研究力とコミュニケーション能力(research and communication)です。研究をしなければレポートは書けません。コミュニケーション能力が無ければ、人を説得したり引き付けたりする事は出来ません。

ですから、あなたの学位論文執筆はこの二つ(research and communication)の要素に大きく焦点をあてるべきです。そこでユースケースが登場します。ユースケースとは、今現在学んでいる事を即応用する学習と練習形態の一つで、次に何を学ぶべきか、または更に探求すべき新しいアイデアを決める為のものです。

ユースケースを基本とした学習の利点は、最終ゴールに向けて計画を立て、成し遂げる準備が出来る事です。ここでの最終ゴールは学位論文の完成のことです。

ユースケースを取り入れた予定の一例

英語とあなたの母国語を混ぜ合わせましょう。

2か国語を話す人々は、1つの言語だけでは正確な意味を伝えられない時、同時に2か国の言語を混同して話している自分に気が付きます。スパングリッシュ(Spanish+English/スペイン語と英語)でもコングリッシュ(Korean+English/韓国語と英語)でも、2か国語を話す人々にとっては、この方法は快適で効果的なものだからです。

もちろん、スペイン語で修士や博士論文は書けませんが、母国語で代用語や代用文章を書きとめた下書きを作り、後で書き換える標を付けておけば良いのです。

これには二つの利点があります。先ずは論文を早く書き上げる事が出来ます。時間を無駄にしないことは非常に重要です。次に編集者や校正者に的確な訂正をして貰う前に、論文の流動性と連結性を保つことが出来ます。

これは非常に重要です。なぜなら下書きを書く上で最も重視しなければならないのは、あなたのアイデアと書きたい内容を書きとめる事なのですから。でも次のステップで、この点は直しが効く事を説明します。

プロの学位論文校正者、編集者の助けを借りること

あなた以外の誰もあなたの研究を遂行することは出来ません。また、あなた以外の誰も学位論文を執筆する事は出来ません。英語を母国語としないなら、おそらく、あなたの下書きは、書き方や文法の所々が少し粗雑かもしれません。

でも、それはそれで良いのです。出来るだけ研究に能率的で忠実である事が、あなたの一番の目標であるという事を忘れないで下さい。

 プロの学位論文用の英文校正と編集サービスなら、大学院研究生がゴールである学位論文の作成を完成する為に最も最適な立場に立てるお手伝いが出来ます。なぜなら、大学院生には大学院生がするべき事、つまり研究とコミュニケーションがある事を心得ているからです。幸い、ワードバイスのように、大学院の学位を取得しているプロの編集者と校正者を雇用しているサービスは多数あります。

更に助けが必要だったり校正と編集サービスに関する質問がある方は、下記のリソースをご参照ください。

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