研究方法(research method)とは?
研究方法とは、研究課題(research questions)と研究仮説(research hypothesis)の実験をする際、データの収集と分析に使うテクニックや手法を示します。研究方法は幾つかありますが、それぞれの方法には長所と短所があります。
一般的な研究方法
学問的記事に使われる主な研究方法にはいくつかの種類があります。どの研究方法が最も適しているかは、収集/分析されるデータの本質と、研究の情報源(resources)や方法論(methodology)で必要とされる制限(restrictions)や限界(limitations)によります。研究方法を選ぶ前に、投稿するジャーナル(target journal)の記事を調査したり、その研究分野で一般的に使われている研究方法を確認する事をお勧めします。
調査(Surveys) | 調査は、アンケートやインタビューを通して多数の人からデータを回収する研究方法です。主に、態度(attitude)、信念(belief)、行動(behavior)等に関する情報収集に使われます。 |
実験(Experiments) | 実験は、単数/複数の変数(variables)の、別の変数への影響を観察する為の研究方法です。通常、実験は原因と結果の関連性を調べる時に使われます。 |
事例研究(Case studies) | 事例研究は、個人、グループ、イベントを深く考察する研究方法です。通常、事例研究は特定事象の詳細情報の収集に使われます。 |
観察(Observations) | 観察は、個人やグループの行動を監視/録音する研究方法です。通常、観察は自然体での行動の情報収集に使われます。 |
内容分析(Content analysis) | 内容分析は、書かれたり話されたりしたテキストを分析したり解釈する研究方法です。通常、内容分析は新聞の記事やソーシャルミディアの書き込みなどの大量のデータ分析に使われます。 |
歴史研究(Historical research) | 歴史研究は、書類、工芸品、写真などの一次資料と二次資料の調査を通して過去を研究する方法です。 |
研究課題や仮説を完全に理解する為に、複数の研究方法を取り入れる事が出来ます。例えば、実験(experiment)の後で参加者の態度や行動の情報収集のアンケート調査(survey)を行うことが出来ます。
結局のところ、研究課題、必要なデータの種類、研究者が得られる情報源によって研究方法が決まるということです。
データ収集方法(data collection methods)
データとは研究課題(research question)の結論に達する為に収集される情報の事を示します。収集するデータの種類は研究課題と研究目的の本質によります。データ収集に役立つ主なカテゴリーの見分け方をいくつかご紹介します。
定量的データ(quantitative data)と定性的データ(qualitative data)
定性的と定量的データは研究でよく使われるデータです。この2つの種類は、性質、収集方法、分析方法が異なります。
定量的データは数字で表され、アンケート調査、投票、実験のような方法で収集されます。通常、大人数の人や物で形成されるグループの特性を測定/記述する時に使われます。このデータはパターンやトレンドを見つける統計法として使われます。
一方、定性的データは、数字で表されることはなく、インタビュー、観察、フォーカスグループ等の方法を使って収集されます。通常、個人や小グループの経験、態度、見解を理解するために使われます。このデータは内容分析(content analysis)、題材分析(thematic analysis)、談話分析(discourse analysis)等の方法を使ってパターンやテーマを明確にする分析方法です。
つまり、定量的データは事象の目的や一般的理解を提供するものであり、定性的データはもっと主観的で深い理解を提供するものです。どちらのデータも重要であり、両方のデータを併用することで、研究課題に一貫性を持たせることが出来ます。
ポジティブ | ネガティブ | |
定性的データ(Qualitative data) | · 複数の研究課題の結論を出す為に、研究が進むにつれて研究方法を調整できる。· 小規模の研究やサンプルサイズで結果が出る。 | · 大規模な人口や事象に対する統計分析ではない· 軽量方法を標準化するのは困難な為、研究が偏るリスクが高い。 |
定量的データ(Quantitative data) | · システム化されて収集データは具体的である。· 収集データからくる知識は検証/再生可能 | · データ分析には統計の知識が必要。· 大量の関連データを要する |
定性的データと定量的データの両方の研究方法を併用することが出来ます。
一次データと二次データの比較(primary vs secondary data)
一次データと二次データは、学術や市場のリサーチ分野で使われる、それぞれ異なる研究方法です。一次資料と二次資料 (primary and secondary sources)のどちらも、殆どの研究に適用可能です。
一次調査は、個人や団体が自ら行った研究です。アンケート、インタビュー、実験のような方法で収集したオリジナルのデータを基にします。一次調査で収集されたデータは研究課題と目的に順次した具体的なもので、大抵の場合は他の情報源から得る事の出来ない情報です。
一方、二次調査は、他の研究者が既に収集した、政府文書、学術ジャーナル、産業発行誌
等を含めた既存のデータです。二次調査の有利な点は、既に収集されたデータを使用するので、収集にかける時間と費用が一次調査よりも少ない事です。でも、あなたの研究の課題と目的に沿った具体的で関連性のあるデータであるとは限りません。
一次調査と二次調査、どちらを使うかの選択は、研究の課題、予算、制約される時間、原稿を投稿するジャーナルで決まります。
ポジティブ | ネガティブ | |
一次データ(Primary data) | · 自らの研究課題の結論を直接的に出せる· 研究の制約やデータをコントロールできる | · データ収集に莫大な時間と情報源を要する· データ収集方法に熟知している必要がある |
二次データ(Secondary data) | · 情報へのアクセスが便利で早い· データ収集がいつでもどこでも可能 | · データ作成方法の調整やコントロールが不可能· 自らの研究に関連したデータである事を認証するのに時間がかかる |
実験データと記述データ (Experimental vs descriptive data) 収集の比較
実験データとは対照実験(controlled experiment)を通して収集されたデータで、単数や複数の変数(variables)の、別の変数に及ぼす影響を観察する為の実験です。実験データの目的は原因と結果の関連性を調べる事です。例えば、特定の症状を治療する新薬の効果を研究する場合、研究者は参加者たちを、新薬を受けるグループと偽薬(プラシーボ)を受けるグループに無作為に分け、その2つのグループから得た結果を比較します。この研究から収集したデータは実験データと見なされます。
一方、記述データは観察やアンケートを通して収集されたデータで、個体群や事象の特徴の記述に使われます。記述データの目的は、現時点の特定の個体群や事象の状態を写し取ることで、原因と結果の関連性を調べることではありません。例えば、特定の個体群の食習慣の研究において、参加者が通常何を食べて、何度食事をするかという類いのデータを収集するでしょう。このデータが記述データと見なされます。
つまり、実験データは原因と結果の関連性を調べる為に対照実験を通してデーターを収集する一方、記述データは個体群や事象の特徴を記述する考察やアンケートを通してデータを収集します。
記述データの例:
1. 好きな音楽に関するアンケート
2.特定の地域の人口調査
3.所属している政党の世論調査
実験データの例:
1.特定の症状の治療に関する2種類の薬の効果を比較する
2.植物の成長に効果のある特定の化学物質の量の比較
3.病気の治療方法で従来の治療方法と新しい治療方法の副作用を比べる治験
様々なデータ収集方法の例:
研究方法 | 一次/二次(primary/secondary) | 定性的/定量的(qualitative/quantitative) | 目的(When to apply) |
実験(Experiments) | 一次 | 定性的 | 関連性を調べる |
事例研究(Case studies) | どちらでも可能 | どちらでも可能 | 特定の事例の詳細を分析する際、研究を行える多数のグループの情報源がない場合 |
観察(Observations) | 一次 | どちらでも可能 | ある事象が自然体でどう作用するかの分析 |
文献レビュー(Literature review) | 二次 | どちらでも可能 | 研究の課題分野において、自らの研究を位置づけたり傾向を調べる |
内容分析(Content analysis) | 二次 | どちらでも可能 | テキストのような定性的データの中に特定な表現、テーマ、コンセプトが存在するかを調べる |
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