2023年10月23日

世界のMBAプログラムの種類と特徴 – 自分に合ったMBAの選び方 –

Wordvice

こんにちは!英文校正ワードバイスです。

昨年に引き続き、今年も当社では世界各国のお客様から海外MBA(ビジネススクール、経営学修士)進学に向けたエッセイ校正・翻訳サービスのご注文をいただいています。今回の記事では、海外MBAへの進学に関する基本事項について扱います。MBA受験と一口に言っても、学校選びから出願プロセスの確認、エッセイ対策など考えなければならないことがたくさんあります。今回は2年制プログラムと1年制(もしくは二年以下)のプログラムそれぞれの長所と短所を考慮しながら、自分に合ったMBAプログラムの選び方を見ていきます。

MBAに関する当社のブログ記事は以下の内容について更新していく予定ですが、そのうち今回は1番目のテーマに関する記事となります。

  1. What types of MBA programs are available and how do I choose? (MBAの種類と学校を選ぶときの注意点)
  2. How can I apply to an MBA program? (MBAの出願方法)
  3. What do I need to know about the GMAT? (GMATとは?)
  4. What should I write about in my MBA Application Essay? (MBA出願エッセイの書き方)
  5. What should I include and how should I format my resume? (英文履歴書の形式と記載すべき内容)
  6. Who should I ask to write Recommendation Letters for me? (MBAの推薦状は誰に依頼すべきか)
  7. How can I prepare for my admissions interview? (MBAの面接対策)

“B-School”とは?

“B-school”とは“Business School”の略語であり、一般的に「経営学修士=Master of Business Administration (MBA)」の学位を取得するための大学院のことを言います。他にも学位連携プログラム(例: JD-MBA など)や一貫制博士課程のようなMBA学位取得プログラムがありますが、今回の記事では経営学大学院のMBAプログラムを中心に解説します。

MBAの種類

まず、MBAプログラムは大きくオンラインとオフラインに分かれます。2年制のMBAプログラムが一般的ですが、1年制のMBAプログラムもあり、はたまた学生が12か月~18か月の間で希望の期間を選択できるMBAもあります。アメリカではEmory、Northwestern、BU、Cornellなど一部の大学のみが1年制のMBAプログラムを運営していますが、ヨーロッパでは1年制のMBA プログラムが多数を占めます。

自分に合ったMBAプログラムとは

自分に合ったMBAを見極めるには、なんといっても自分の好みや現在の状況、学びたい分野を具体的に把握する必要があります。しかし、世界中に数千校存在しているMBAのうち本当に自分に合ったものを探すのは、それだけで途方もない作業です。そこで、学校選びの悩みを解決すべく下にMBAプログラムの比較表(1年制 vs 2年制)を作成してみました。MBAを選ぶ前に考えるべき事項に基づいて整理してあるので、一つ一つの質問に答えながら一緒に考えてみましょう。また、表中に記載されている要素以外にも、以下のような部分も必ず考慮してMBAを選択するようにしましょう。

  • 平均規模(1学年あたりの人数など)
  • 教授陣
  • 学校施設
  • 学校の知名度やレベル
  • 専門分野
  • 教授法 (teaching method)
質問 はい いいえ

MBA卒業後の計画は決まっていますか?

  • 早い社会進出やその先の人生の目標に集中したい場合は1年制プログラムが適しています。
  • 既に十分なキャリアがある場合にも上記のような理由で1年制のプログラムが適していることがあります。
  • 2年制プログラムを選択することでより多くの選択科目を履修でき、夏のインターンシップに参加するチャンスもあります。2年の間に様々な経験を積むことで関心を広げるのにも役立ちます。
  • 社会でのキャリアが浅く将来の進路や職務を変えたい場合などは2年制が適しています。様々な授業やインターンシップなどを通して時間をかけて進路を模索できます。

当分は働かなくても良い状況ですか?

  • 1年制のプログラムは単純計算で2年制のプログラムに比べ費用は半分です。MBAの選択にあたって、学費が重要な要素となる方もいるでしょう。しかし1年制のMBAプログラムは指定のMBA教育課程を1年で終わらせるということを意味します。在学する1年間はMBAの学習以外の活動をする余裕はないことが予想されます。少なくとも1年間は学生として過ごすことのできる経済的余裕がある場合は1年制が適しています。2年制に耐えうる資金がある場合は、もちろん2年制が適しています。
  • 学費と生活費のために仕事も並行する必要がある場合は、2年制プログラムまたは夜間授業のオンラインプログラムが適しています。
  • 2年制プログラムは1年制に比べて余裕のあるカリキュラムになっているため、アルバイトや対外活動に参加する時間を確保しやすいと言えます。
  • 夏休みの間有給実習プログラムなどに参加することで、生活費や学費を稼ぐこともできます。

MBAを通して築く人脈が重要と考えていますか?

  • この場合、2年制が適しています。ビジネスをする上では人脈が重要な要素となります。2年間のプログラムを通じて将来的に重要なビジネスパートナーや顧客となりうる同期・教授との交流を積むことができます。
  • 1年制プログラムは費用や時間的負担が軽い分、早く社会に出て実践的な経済活動がしたい方に向いています。

卒業後に就職活動をする必要がありますか?

(所属する会社でMBA支援制度などを行っていない場合)

  • この場合は、2年制が適しています。夏のインターンシップを通じてその後のキャリアに役立つ様々な体験をすることができます。また、経営学大学院は企業との連携が活発で、就職博覧会などの就職支援制度が整っています。卒業後の就職率はその大学のMBAプログラムの評判とも直結するためです。
  • ポイント: 一流の大企業は一般向けの採用広告を出す前にMBAの学生を対象に非公開採用活動を行うことがよくあります。
  • 所属する会社で学位取得援助を行っていて、卒業後に会社に戻ることが決まっている場合などは会社の規定に従います。

学校の立地条件が重要な要素ですか?

  • MBAの留学先としてアメリカを考えている場合、1年制のプログラムを開設している学校が多くないことを覚えておきましょう。逆に、ヨーロッパの(名門大学を含む)経営学大学院(B-schools)は通常1年制です。
  • しかし最近1、2年の間にもMBAプログラムはどんどん増えており、学生の経済状況に合わせて柔軟に選択できるプログラムも増えています。10、15、18か月プログラムのMBAや、学生が様々な国に所在するキャンパスを選択できるようなものまであります。このようなプログラムを選んだ場合、数か月毎に国を移動することもあります。
  • 学校の位置を重要視しない場合、異文化を体験し世界的なイシューに関して見識を深められるグローバルMBAプログラムも考慮する価値があります。このような国際的なMBAプログラムは13、15、18か月課程のものが多く見られます。

どのMBAプログラムを選択するにしても、経営学大学院では学生がグローバルビジネスリーダーとして成長できるように厳しい教育課程が組まれています。したがって、MBAへの出願プロセスに入る前に、MBA プログラムに専念できるだけの準備が整っているか、また、世界中からトップの人材が集うMBAの熾烈な環境にも耐えられるだけの意志を持っているか、慎重に考慮することが大切です。

次回は「MBA出願エッセイの対策方法」について解説します。

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