こんにちは!英文校正ワードバイスです。本日は英語論文のフォーマットとして一般的なAPAスタイルについて解説します。
参考文献の記載方法としてAPAスタイルが指定される場合は多いですが、まだちんぷんかんぷんだという論文初心者の皆様も本日の記事を熟読し、整ったフォーマットを身に着けて質の高い英語論文を完成させましょう。
※日本語論文の場合も参考文献の記載方法についてAPAが指定される場合もありますが、APAの公式スタイルガイドでは日本語論文に関する規定を行っていないため、ここでは英語論文を前提に紹介しています。日本語論文でAPAが指定されている場合は所属機関や指導者からのガイドに必ず従ってください。
なお、本日の内容は下の記事により詳しく掲載していますので合わせてご参照ください。
本文のフォーマット
章と節
新しい章のタイトルは新しいページから始める。
新しい章のタイトルは二行空けて書く。
ページの最後の行から新しい段落が始まる場合、次のページから始める。
文中引用
☑こちらでより詳しく解説しています:APAスタイルでの文中引用方法と書誌情報の表記
基本原則 : 直接引用の場合には引用符号を使用して内容を正確にコピー&ペーストすること。間接引用の場合には表現を完全に置き換えて言い換えること。
省略 : 一つの文章の中での省略は、三点リーダー(例: …)を使用する。三点リーダーの前に半角スペースを入れるのを忘れない。文章を丸ごと引用するときはピリオド(または。)で終えること。一文の完全な引用のすぐ次を省略する場合、ピリオドに続けて三点リーダーを打つ(例: .…)。省略範囲が多い場合、詩なら線、散文の段落丸ごとの省略は点線一行で表す。それ以外の場合はすべて、三点リーダーを使用する。
直接引用
1.引用する内容が短い場合 (英文40単語未満)
引用符号(” “)を使って文章をそのまま抜き出し、引用文のすぐ後ろに引用元を記載する。引用元は括弧()の中に著者と出版年度、資料ページ数を記載。
“Deciding which editing company to use for your academic and professional documents is difficult. ” (Brown, 2017, p. 34)
According to Brown (2017), “Deciding which editing company to use for your academic and professional documents is difficult. ” (p. 34)
2.引用する内容が長い場合(40単語以上)
本文から抜き出して記述する。その場合引用部分の上下を本文から一行ずつ空け、左から1/2インチインデントする。
Brown’s (2017) study found the following:
Fortunately, a couple of editing companies out there do strive for superior results for their clients and therefore hire only the most competent editors. Wordvice is one such company, handling all manner of documents, from academic and research papers, to admissions essays, to business letters and resumes, and everything in between. (p. 56)
間接引用(paraphrasing)
間接引用は、資料や文献の内容を自分の言葉で置き換えて引用することを示します。言い換える際に原文の内容と意図を維持するよう注意し、間接引用の場合でも引用元を正確に記載するよう気を付けましょう。
- パラフレージング(言い換え)に関してはこちらを参照:【動画】剽窃を避けるために重要なParaphrasingテクニックとは?
1.引用する資料の名前や著者に言及しながら引用する場合、著者名・資料名の後に資料の発表年度を表記する。
Miller (1990) argues that the editing process is a kind of complex juggling act.
2.引用する著書や著者名を本文中で記載しない場合は、該当部分の末尾に括弧をして著者名と発行年度を表示する。一か所で複数の文献を引用する場合は文献名の間を( ; )で分ける。
Like many professional editing companies, Wordvice uses MS Word’s “Track Changes,” a tool that allows clients to view any changes that the editor has made to their document (Miller, 1996, p. 123).
3.著者が複数いる場合、3人まではすべて表示するが、4人以上は最初の著者+’et al.’と記載する。
(複数著者に関しては、著者名の表記法と“et al.”使用法 (APA,MLA,シカゴスタイル)を参照)
Research by Brown and Miller (2001) supports…
Darwin et al. (1995) suggests…
Composing academic documents can be a frustrating and time-consuming undertaking. (White et al., 2012)
句読点
基本原則 : 句読点は文の意味を明確にするために使用する。
ハイフン(-) : ハイフン(ダッシュ)の前後にスペースは入れない
エクスクラメーションマーク(!) : 学術論文で使用するのは避ける。
コロン(:) , セミコロン(;): 英作文・英語論文でのコロン(:)・セミコロン(;)の使用法を参照
数字
統計上・技術上の数字はアラビア数字を使用する。年代などそれ以外にもアラビア数字の使用を原則とするが、本の「卷」「章」「幕」そして詩の「篇」などはローマ数字を使用する。
詳しくはこちらの記事を参照: 英語論文での数字表記方法(APA・MLAスタイル)
脚注(footnote)と後注(endnote)
APAスタイルで資料の引用元は参考文献リストのみに掲載する。脚注は使用しない。
後注は本文に表記しにくい補足や説明にのみ使用し、資料の出所や参考文献を記載するために後注は使用しない。
後注を付けたい文章や用語の末尾右上に番号を振り、論文末尾の参考文献前にひとまとめに挿入する。
参考文献
英語名は姓(surname)を先に表記し、名前はイニシャルのみ表記
基本的に、著者. (出版年度). タイトル. 出版地域: 出版社 の順で表記する
書籍のタイトルとジャーナル名はイタリック(Italic)体とする。イタリック体の使用が不可能な場合は下線にて代替する。
Smith, M. T. (2017). Epigenetic mechanisms: An overview. Lima, Peru: PublishCo.
Miller, J. M. (2017). Trauma caretaking and compassion fatigue. Trauma Prevention, 14 (2), 243-45. doi: 10.0000.000000
- 基本的に各項目の最初の文字のみ大文字、あとは小文字表記とするが、定期刊行物の名前は各単語の最初の文字を大文字とする。
- 出版地域を表記する際は、良く知られた都市は都市名のみ、特定しにくい都市の場合は都市名と州(または国家)名を併記する。
(1) 著者が一人の場合
Atkinson. J. W. (1964). An introduction to motivation. Princeton. NJ: Van Nostrand.
(2) 著者が2人以上の場合、最後の著者の前に&(ampersand)記号を入れる。
Coltheart, M., Curtis, B., &Lyon, S. (1996). Obesity (2nd ed.). New York: McGraw-Hill Companies, Inc.
(3) 編集された書籍の場合
Schubert, W. H., &Ayers, W. C. (Eds.). (1992). Minimal brain dysfunction in children. New York: Longman.
(4) 再版以上の場合
Levine, D. U., &Havighurst, R. J. (1995). Society and education (8th ed.). Boston: Allyn and Bacon.
(5) 翻訳書の場合
Austen, J. (1997). Pride and Prejudice 自負と偏見. (Y. NAKANO 中野好夫, Trans.). Tokyo: Shinchosha 新潮社
Sartre, J. P. (1958). Being and nothingness. (H. E. Barnes, Trans.). New York: Philosophical Library. (Original work published 1943)
(6) 著者または編集者がいない場合
American Psychological Association (1994). Publication manual of the American Psychological Association (4th ed.). Washington, DC: Author.
参考資料
引用文献著者名の表記法と“et al.”使用法 (APA,MLA,シカゴスタイル) (WordviceJP)
- APAスタイルでの文中引用方法と書誌情報の表記 (WordviceJP)
- Learning APA Style (APA公式サイト)
- 【最新版】APAスタイルで書く参考文献(Reference & In-Text)の公式フォーマット (GOAHEAD)
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