2022年12月19日

出願エッセイにおいて大学が重視する点 - 例とガイドライン

Wordvice

大学出願エッセイとは?

大学の出願手続きの際、特に重視されるのが出願エッセイです。エッセイでは、成績やテストの点数を越えた出願者の個性をアピールできますが、出願過程で最も神経をすり減らすのも出願エッセイです。

この記事を読んでいるのであれば、おそらくあなたも大学出願を真剣に考えている事でしょう。進む大学の選択は、あなたの人生に大きな影響を及ぼすことになるので、少し時間をかけて可能な限り最高の出願書類の準備をすることが、人生最大の有利な投資になるかもしれません。

大学がエッセイで出願者に求める事

では、一体大学側はエッセイの何を重視するのでしょうか?答えは、大学が出願者に求める事と同じです。まずは各大学の観点やミッションステートメントを基に、どのような知性、勤労意識、個性がその大学の象徴とされているかを考慮しましょう。

大学の願書審査委員はエッセイの下記の要点を重視します。

  • 知性
  • 優れたコミュニケーション能力
  • 志と目標
  • 創造力
  • 積極性と主体性
  • 教育と自己増進への興味

大学が何らかの抽象的な道徳観念を考慮しているわけではなく、自らの大学の質を向上してくれる学生を求めているのです。出願エッセイで、あなたがその特性を持ちあわえている人物である事を探すのです。なぜなら成績表だけでは、その主要点の一部の能力しか分からないからです。

その他に覚えておくべきは、願書審査委員が人間の理性と感情を持ってあなたのエッセイを読むということです。多くの場合は、その感情は退屈で表現されます。忘れないで欲しいのは、願書審査委員たちは、出願の時期には何百という出願エッセイを読むということです。ですので、あなたのエッセイが誰よりも印象強いものであれば、おそらく”We are delighted to announce…“から始まる合格通知が届くことでしょう。

出願エッセイでは、何を書くべき?

大学が求めている、あなたの過去の業績のほとんどは願書申請用紙に記載することができるので、エッセイでは、下記のような、あなたの情熱や気力を表現できる業績や、やる気を表現するとよいでしょう。

課外活動で苦心したこと

大学側は、授業以外の課外活動にも活発な学生を求めます。どのような課外活動を行っているかを見れば、あなた自身の個性や道徳が分かるからです。自分で選んだ活動を続けることで、あなたが長期の重要なプロジェクトに貢献できる人物である事を示すのです。

ボランティア活動と職歴

あなたの真の貢献度、リーダーシップ力、地域への関心を示す全ての経験は、出願の際有利になります。過去に貢献したり働いたことのある機関名や会社名を記載して、各機関や会社でのあなたの任務を表記しましょう。昇進や特別に表彰されたことがあるなら、それらも忘れずに表記しましょう。

才能と情熱

多くの大学は、ただ多数の事をしてきた学生よりも、強い興味のある特定分野に集中する学生を好む傾向にあります。大学側は、あなたの個性と、自分に興味のあることには努力を惜しまない姿勢を見たいのです。

克服したことのある妨害や難問

優れた大学生になり得る重要点の一つは、成功を成し遂げる為に間違えから学ぶ力と難問を克服する力です。これは、コモンアプリケーション エッセイの課題(Common App Essay prompts)で特に強調されています。エッセイでは、以前経験したことのある難関に焦点をあて、その難関をどう克服したか、そして、その経験から何を学んだかを記述します。願書審査委員たちにとっては、すべてを与えて貰って何の苦労もなかった生徒よりも、不利な境遇にいながら成功をおさめた生徒の方が印象に残るのです。

上手なエッセイとは?

願書審査委員は多数のエッセイを読むので、上手に書かれたエッセイは彼らにとって新鮮で興味を注ぎます。エッセイには、下記の項目がはっきりと記述されている事を確認しましょう。

  • エッセイの課題に直接的に答えている
  • エッセイの始まりは、読者の興味を注ぐ力強い文節である
  • 主張の記述型(Argument Essay)か、語り型(Narrative Essay)である。自らの主張をエッセイ全体で貫いている
  • 無理のない自然な執筆法で、課題にあった執筆スタイルである
  • 適切な言葉選び(ワードチョイス)、構文論(シンタックス)、構成(ストラクチャー)である
  • 文法、句読点、スペルに間違いがない
  • 簡潔で、規定の長さ(ワード数)におさまっている

ポジティブな願書エッセイの書き方

執筆の原則は“話さない、表現する(Show-don’t tell)”です。出願エッセイでは、一般的な情報の記述はしません。その代わり、自らのステートメントを支える実際にあった特別な例を記述します。詳細に注意を払う方が、何百、何千というエッセイを読む願書審査委員にとっては印象が強いのです。

例えば、“I love hiking“と書くより、“After reaching the summit of Mt. Kilimanjaro, I decided my next adventure would be climing Mt. Everest.”はどうでしょう。この2つの文の違いは、最初の文はあなたの好きなことの記述です。後の文は、あなたの行動の他に、貢献度とチャレンジ精神を同時に表現しています。この2文を比較して、どちらが表現力があって願書審査委員の興味をそそると思いますか?

悪い例: 立証無しの主張

My teacher once told me that I was the most skilled and intelligent student she’s ever taught, and I believed her. When I set a goal, there’s no stopping me. I’ll work at it until it’s achieved—even if it’s to my own detriment.

以前先生から、先生が教えた生徒の中で、私が最も能力と知性に長けているといわれたことがある。私は先生を信じた。私は目標を立てると、何があっても立ち向かう。達成するまで努力する。たとえ損失があっても。

良い例: 確実な立証を上げながら表現

In sophomore year, I decided to set a goal to raise more money for Relay for Life than any other student involved. I asked my neighbors, family, teachers, and even my paster, who sat through my 20-minute prepared speech about why donating to this campaign would be the best use of his money. I spoke to community groups. I did three straight weekends of door-to-door fundraising. And in the end, my efforts paid off—I succeeded in raising over $500 more than any other student.

2年生の時、Relay for Lifeの募金活動に誰よりも熱心に貢献するという目標を立てた。隣人、家族、先生方、更には牧師さんにも募金を募った。牧師さんは、このキャンペーンの募金に自らのお金を費やす有意義さに関して、私が予め準備した20分間のスピーチを聞いてくれた。地域団体にも呼び掛けた。3週末連続で募金活動で各家を訪れた。最後には努力が実り、他の学生たちよりも500ドル多く募金を集めることが出来た。

率先性と志を表現する

大学は、率先性と志を一番に出願者に求めます。この特徴を上手に記述すれば、ポジティブで熱心な姿勢を大学のキャンパスにもたらして、良い成績を収められる学生であると見なして貰えるでしょう。出願エッセイでは、過去の出来事を単に受け身の体制で並べるのではなく、あなたが自らとった行動を必ず記述してください。例えば、兄弟姉妹が病気になったとき、感情の面で非常に辛かったと書くのではなく、その辛い時期にあなたが自ら立てた計画や、兄弟姉妹や家族の助けになるために貢献した行動などを記述しましょう。

自己反省と成長の記述

個々の成長に関する最も人気のあるエッセイ課題です。なぜなら、出願エッセイの主目的である、あなたの個性や特徴が大学の識見向上につなるかという問いに対する答えを記述できるからです。“What was the most challenging event you have ever faced, and how have you grown from it?” というような細かい出題をする大学もありますし、“Describe an event that has had great meaning for you. Explain why and how it has affected you.” と広範囲な出題をする大学もあります。

最も成功に導く戦略としては、過去の出来事をレンズとして見て、その時の自分と現在の自分を比べて、いかに自分が成長して変わることが出来たかを見直すことです。大抵の子供は好奇心が強いものですが、あなたは、季節が変わる理由を先生に聞いたり、ソーラーシステムのモデルを作ってクラスメートにそのコンセプトを説明するような子供でしたか?エッセイの課題はユニークでなければならないと思うかもしれませんが、効果的なエッセイにするには、真の自分の姿を描くことで、希望大学への貢献度を願書審査委員に示す事が出来るのです。

明確なエッセイの冒頭、中間、末尾を構成する

エッセイに、設定、序説、葛藤、結末のような基本的な要素を取り入れると、読んで楽しいだけではなく、書くのも簡単になります。そして、執筆が簡単になれば、書くことが楽しくなるので、もっと自分について多くの情報が浮かんでくるでしょう。それは更に優れたエッセイの執筆にもつながります。友人に話すときも、冒険やロマンス小説を書く時も、情熱や興味は物語を面白くする太鼓判なのですから。

語り型(Narrative)エッセイを構成する場合、その経験から学んだ事を記述しましょう。自分がどう変わったのか、何を学んだのか、それらの経験を通して、過去、もしくは将来どのような別の方法をとるべきであるか。競技会で一等賞になったり、ヨーロッパで素晴らしい休暇を過ごしたなどは誰にでも書けます。重要なのは、日程表ではなく、日記の内容です。その経験から何を学んだか、そしてどんな影響を及ぼしたのかなど。

エッセイの冒頭 #1: あなたの個性に焦点を置く

エッセイを書き始める時に、あなたが持つポジティブな個性を記述して、その個性に関連した出来事を補足していくアプローチがあります。

あなたの質の高い個性を記述します

ある生徒は、揺るがない決心と粘り強さの個性を表現したい為、高校時代に良い成績を得る為に努力した時の経験を書こうと思っている。高校で彼一人がスポーツや課外活動をしながら3から4教科でAPの授業をとった過程を記述したい。また、地元のホームレスの施設で教会を通したボランティア活動をして、施設を訪れるゲストや地元の強力者と知りあい、親睦やコネクションを築いた事を書きたい。彼のエッセイはそれらに焦点をあてている。

エッセイの冒頭 #: あなたの自らの経験談に焦点を置く

エッセイの課題選びのもう一つのアプローチは、先ずはストーリーを書いて、その後であなたのポジティブな個性を表現する例を上げる方法です。

先ずはストーリから

ある生徒の兄弟は3年間癌と戦っている。そしてそれが今の彼を形成した重要な経験だと感じている。困難な経験が彼を変え、彼は他の出願者と違う事を強調したい。

このエッセイの冒頭では、出願者のポジティブな個性とパーソナルストーリーを絡み合わせて記述することが出来ます。

·         深刻で継続的な状況の下で大切な人の世話をする必要性に迫られた彼には独立力がある。

·         常に緊急事態と向き合っていながら、優秀な成績や地域の活動を怠わらない彼には集中力がある。

·         困難な時間がいかに人々に影響を及ぼすかを自ら理解している彼には思いやりがある。

どちらのアプローチを選ぶにしても、エッセイの中で、あなたがいかにその学校にふさわしい候補者であるかを願書審査委員に伝えます。記憶に残る冒頭で読者の注意を惹けば、その後もエッセイ全体を読ん貰えるのです。

エッセイの結末で個性を繰り返す

エッセイは明確で力強い冒頭から始める事が非常に重要ですが、読者の記憶に最も残る結末も非常に重要です。そこで、確実な終わり方は、前に述べた自らの高質な個性をリピートすることです。冒頭で記述したパーソナルストーリーの詳細や個性を結末でリピートするのです。下記の例では、大学が求めているエッセイの冒頭の例文です。

高質な個性をエッセイの結末でリピートします

During my high school years, my qualities of leadership, initiative, and hard work have help shape me to become the strong student I am today. As the head of our school’s volunteer group, I showed that even a teenager can make a big impact. As a student achieving high grades in all three of my AP courses, I demonstrated my dedication to education about all. Finally, as a daughter of working-class immigrant parents, I have used my value of hard work to achieve things my parents never thought possible. These values have contributed to making me the conscientious and successful student and person I am now, and they will surely continue to assist and guide me in my academic and professional career.

高校時代、リーダーシップ力、率先性、勤勉性が今の自分をたくましい学生に形成してくれた。学校のボランティア団体のリーダーとして、ティーンエージャーでさえ世の中に大きな貢献が出来る事を証明した。3教科のAPコースで優秀な成績を取りながら、常に学問に熱心に取り組んできた。そして遂に、移民労働者の両親を持つ娘として、両親には出来なかったことをやり遂げる事に自分の勤勉さの価値を費やした。その価値こそが、今の自分の誠実さと、優秀な生徒であり一人の人間である今の私を形成してくれた。その価値はこれからも私を支えてくれ、学問面、職業面で私を導いてくれるであろう。

興味深いエッセイの課題

大学申請エッセイの書き方(writing college essays)( How to Write the Common App Essayも含めて)は、オンラインで数えられないほどリソースがあります。興味深く、有利なエッセイの課題も多数ありますが、ここではあまり特定しないで、あなたの個性的なプロフィールやパーソナルストーリーになる課題をご紹介します。

1.ユニークな課外活動や情熱(A unique extracurricular activity or passion)

2.あなたのプロフィールと大きく異なる活動や興味(An activity or interest that contrasts heavily with your profile)

3.それほど大したことではないけれど、あなたの人生においては大きな影響力のあった出来事(A seemingly insignificant moment that speaks to larger themes within your life)

4.毎日の経験や目的をメタファーに例え、あなたの人生や個性を探求してみる(Using an everyday experience or object as a metaphor to explore your life and personality )

5.あなたの人生で重大だった瞬間(An in the moment narrative that tells the story of an important moment in your life)

大学が好むエッセイ執筆の更なるコツ

力強いエッセイ課題を選ぶ

下記のどちらの構成を選ぶにしても、先ずは、どのような職種について、実際に何を遂行したいのかを自分に問いかけてみましょう。自らの目標が見えてきます。そして、その目標を達成するためのプログラムを選びます。そうでないと、大学出願が本当に必要であるかを真剣に見直さなければなりません!

“ストーリー”の構成を考慮しているなら

このストーリーがエッセイ課題なのですから、魅力のある話にするべきですが、だからと言って、あなたがシェークスピアなみの筆者であることを主張する必要はありません。ここでの3つの要素は、あなたを形成したりあなた自身に関する自身のストーリー/記述。あなたの興味とは全く別のことであるけれど、感銘を受けた事。そして、あなた自身のメタファーです。

あることに関する情熱を伝えたい構成を考慮しているなら

この場合、エッセイの課題があり(あなたが情熱をいだいているもの)、あなたにとってそれが何を意味するのか(そのもの自体の記述にあまり時間を取らないように)を表現するべきです。各文節で、あなたが選んだ物や課題に対する情熱を表現します。そして文節中では詳細の記述も重要ですが、その情熱を読者に明確、簡潔にまとめて伝える為に、小さな論文のステートメント“mini-thesis statement”で各文節を始めるべきです。

読者をエッセイの物語に引き込む

願書審査委員たちは、あなたの個性、課外活動、業績のリストには興味はありません。そのような情報は願書用紙に記載されているのですから。それよりも詳細を含めた物語にして、あなたという人物を表現することに焦点をあてましょう。

それでも、エッセイの物語の課題選択に悩んでしまう場合は、ペンを掴んで、心に浮かぶ重要な経験を全て書き出してみます。その経験は、最初は否定的であったけど、のちに肯定的なものに変わったり、その逆でもあり得ます。否定的な経験の最も興味深い部分は、あなたがその経験をどう対処して乗り越えたかです。あなたを変えた経験談に読者を引き込むことが大切です。

最も大切に思うことに焦点をあてる

これは洗礼練習とでも思ってください。目を閉じて、偉業を遂行する自分を(偉業をしている自分を夢想してみてください)動かし、向上心を引き立て、興奮させ、激励させるものは何かを想像してみましょう。趣味でも音楽のジャンルでもあなたにとって重要人物でも、大切な思い出や経験でも本でも、あなたという個人にとって意味のあるものであれば何でもいいです。

それらをリストにして、そこから関連した言葉や、2次的なアイデア、人物、物、経験を繋いでいきます。なぜそれらが重要であるかを短い文章で記述します。リストと文章の記載が終了した後は、課題を絞るのが簡単になったことでしょう。

大学願書エッセイの校正

エッセイは、文法、句読点、技巧、スタイルにエラーがあってはいけません。願書エッセイの校正サービスは、英語に苦心する海外の学生や、エッセイの質を次のレベルに向上させたい学生にもってこいのサービスです。そして、評価が高く、適切な資格を持つ校正者を雇っているサービスを選ぶべきです。

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