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研究論文における研究背景とは?

あなたの研究がいかに驚くべき重要な発見であっても、必要な研究背景の情報を読者に提供しなければ、その研究課題を選んだ理由や、その研究が適切であると思った動機などを読者に理解して貰うことができません。更に、貴重な詳細を伝えないと研究の熱意は編集者に伝わりませんし、編集者や書評家たちの貴重な時間を無駄にしていると思われ原稿は送り返されてしまうかもしれません。そのようなデスクリジェクション(desk rejections)を回避する為には、読者の興味を最大に注がせ、あなたの研究が、その類の研究分野、さらに一般的な研究団体や公共にどのような貢献をするかを理解して貰う事が重要です。

目次 

1.研究論文における「研究の背景」(Background Information)とは何か?
2.   論文の研究背景(Background)に含むべき内容
3. 論文内での背景セクション(Background Section)の配置

研究論文における「研究の背景」(Background Information)とは何か?

研究論文の背景(background section)では、あなたがその研究を始めたきっかけ、その課題に興味が湧いた理由、そして後で明示される研究課題の展開経過を記述します。つまり、その研究分野や課題の全体的な概要から始まり、その後で、その研究課題を選んだ主な要点を記載します。あなたがその研究課題を選んだ理由と、既に発表されている研究の内容にギャップがあったり、もしくは現在使われている過程やテクノロジーに明らかに問題がある旨を先ずは読者に理解して貰います。それから研究課題を明確に述べて、原稿の中でどのように展開させていくのか概要を述べます。

論文の研究背景(Background)に含むべき内容

先ずは全体的な概要(general overview)を提供します : 基礎研究(basic research)によって更なる知識を提供する事が目的であるのか、もしくは新たなテクニック、課程、製品を発表する応用研究(applied research)が目的であるかによって、その研究分野の既存の研究に関する概要の文献レビューになるのか、もしくはプロセス(例えば投票集計)やプラクティス(例えば特定の病気の診断)に問題があったり結論に欠けていたり必要性のあると思われる事の記述になるのかが異なります。例えばあなたがショウジョウバエの遺伝子の研究をしたとすれば、何故、そしていったい誰がハエの遺伝子研究に関係するのか、既に知られている事実、既存文献で見られるギャップを読者に説明する事が出来ます。もしも、コロナ禍初期に大学がオンライン学習に移行したことが、いかに生徒の学習過程に影響を及ぼしたかの調査をしたのであれば、世界中でどのような変化が起きたか、今現在のそれらの変化が及ぼした影響、検討するべき問題点の概要を記述するべきです。あなたが記述する全ての陳述(statement)と主張(claim)には情報源を提供し、自らの研究知識の堅固な基礎を築く事が重要です。

読者が主な問題点を理解した後は、基礎研究(basic research)分野の現状況の詳細や、応用研究(applied research)であれば、課程(process)/実践(practice)/製品(product)の提供が必要です。あなたが興味のあるショウジョウバエの遺伝子に関連した全ての既存研究を引用すること、そして失敗した部分の説明、思っていた過程よりも複雑であると予想する旨などを伝えることが大切です。もしくは研究対象国の文部省が発表した報告書をリストして、教育や学習に関してコロナ禍がもたらした影響を研究する事の必要性を示したデーターをハイライトしてみてはどうでしょう。研究課題に関して表明するべき意見の相違(controversies)があるか? 他の研究者、公共団体、政治家から、はっきりと説明しておくべき過去に発表された主張や仮説(claims or assumptions)が存在するのか?これらの詳細をまとめる際、方法論(methodologies)の記述も必要です。今まで使用した研究方法とテクニックと、今後も同じ、もしくは違うアプローチの使用を続ける予定でいるのかなどです。

このように論理的に論文の研究背景の設定をすれば、全体的な情報を始めとして、後に付け加えられる研究の詳細までを、読者に問題無く理解して貰えるはずです。そして、そこからは研究の適合性に繋げる事が出来て、あなたの研究が全体像にどう当てはまるかを説明して研究の目的を明確に表現する事が出来るのです。後記の部分は通常、研究の「問題点の記述(statement of the problem)」と呼ばれます。しっかりとした論文の背景の記述が無いと、何処からともなく問題点がいきなり現れて記述されているように思え、読者は更に多くの疑問を抱いてしまう結果になります。

論文内での背景セクション(Background Section)の配置

研究プロポーザル(research proposal)や特定の「背景の章(background chapter)」を書かない場合は、研究の背景は序説箇所(introduction section)に配置します。読者にあなたの理論的根拠を理解して貰う為、この箇所で自らの研究の全関連情報を提供するべきです。研究背景は論理的に構造されている事と、序説の最後で述べる問題点の記述(statement of the problem)箇所に自然に移行するような記述である事が大切です。そうすることで、次にくる研究方法箇所(methods section)の詳細を読み始める前に、あなたの研究の関連性とアプローチの有効性を読者に理解して貰えます。

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