研究論文でよく使われる”transitions”
こんにちは!英文校正ワードバイスです。今回は、分かりやすい文章を書くためにキーとなる「転換語・転換表現」(transitions, transition word)について解説していきます。研究論文のようにロジックの流れが最も重要な文書においては、内容の移り変わりを簡潔かつスムーズに行うために、転換語を効果的に使用することが大きなポイントとなります。今回は転換語が文章の中で具体的にどのような役割をしているのか確認した後、研究論文で使用されやすい転換語とその使用場面、方法について例を挙げながら紹介していきます。
転換語の役割
転換語(transitions, transition words)とは、ライティングの中で話題を転換させる際に使用する単語やフレーズのことを言います。通常転換語は文や独立節、段落の初めに置かれ、前後するそれらの要素の関係を表す役割をします。つまり、転換表現は文章の「流れ」を作り、論理的な文章の展開を助ける役割をする要素と言うことができます。
Transitionsの種類
転換語は使用目的によって大きく4つに分けることができます。
- Additive transitions:情報を付け足したり、参照したりするときに使用
- Adversative transitions:対立する情報や意見の相違を示す
- Causal transitions:結果や因果関係を示す
- Sequential transitions:情報の順序や論文全体の構造を明確にする
それぞれのカテゴリに分類された転換語について、次から詳しく見ていきましょう。
転換表現を使用するときの注意点
転換語はライティングの基本要素として重要な役割を担いますが、そのインパクトや役割が大きいだけに、正しい使用場面と意味を理解出来ていない場合、文章全体が稚拙で面白みのない印象を与えてしまう危険な要素でもあります。転換表現を使用する際には、以下のようなことに気を付けましょう。
- 文章中で同じ転換語を繰り返し使用していないか、意味が不自然でないか必ずチェックしましょう。ただし、原稿を書く段階で細かい表現にこだわりすぎるのは禁物です。書きあがった文章を見直す段階で修正していくようにしましょう。
- 転換語を無意識に使用するのではなく、なぜ、どのような意図で使用するのか考えるようにしましょう。そうすることで、上のリストを参考に接続表現を確認することができます。同様に、同じ転換語ばかり使用していると感じたら、上のリストから同じ役割を担う転換語を探して置き換えてみましょう。文章表現を豊かにし、内容の伝わりやすさを強化することができます。
- 段落の最初の文章だけを読んでみましょう。転換語を使用している場合は前後の段落の繋がりを的確に表せているかチェックし、使用していない場合には、そのままで前の段落の内容との関係を無理なく理解できるか考えてみます。追加が必要だと思われる場合には、上のリストを参照してみましょう。
- 論文全体の構造を見直し、内容展開の順序が適切か考えてみましょう。“first,” “second,” “following this,” “another,” “in addition,” “finally,” “in conclusion,”などの表現を使用することで、内容の推移を効果的に示すことができます。
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