副詞と副詞類

副詞は、動詞や形容詞、別の副詞、またはセンテンス全体について説明する語です。通常、副詞は語尾が「-ly」で終わることが多い単独のワードで、対応する形容詞に「-ly」を付けることで形成されていることが多いです。(例:beautifulbeautifully).

ある物事がどのように行われるかを説明したり、ある物がいくつ、またはどれくらいあるのかを伝える時に副詞が使えます。副詞の使用は、センテンス中でより詳細な説明を与える際に役立ちます。

副詞には次の5つのタイプがあります。
❝時間、方法、程度、場所、頻度❞
この5つの各タイプの副詞は、センテンス中でそれぞれ順に、いつ、どのように、どの程度、どこで、どれくらい頻繁に物事がなされているかを説明するのに使われます。

副詞の種類

副詞の種類 副詞の役割 副詞の例
時間に関する副詞

動詞のアクションが起こるタイミングに関する情報を提供

never, lately, just, always, recently, during, yet, soon, sometimes, usually, so far

方法に関する副詞

動詞のアクションがどのように起こるかに関する情報を提供

carefully, softly, slowly, quickly, sadly, calmly, politely, loudly, kindly, lazily

程度に関する副詞

動詞、形容詞、別の副詞のレベルや強度に関する情報を提供

almost, quite, nearly, too, enough, just, hardly, simply, so

場所に関する副詞

動詞のアクションがどこで起こるかについての情報を提供

here, there, nowhere, everywhere, out, in, above, below, inside, outside, into

頻度に関する副詞

動詞のアクションがどれくらいの頻度で起こるのかについての情報を提供

never, always, rarely, sometimes, normally, seldom, usually, again

副詞を動詞と共に使う

この場合の副詞は動詞にかかり、アクションがどのように起こっているのかについて説明します。通常、副詞は、修飾する動詞の直前または直後に位置します。

Example
He runs quickly to get to school.

副詞「quickly」を使い、彼がどのように走ったかが説明できます。

Example
She carefully took out a book from the shelf.

副詞「carefully」を使うことで、彼女がどのように本を取り出したかを説明します。

上記2つのセンテンスでは、彼はどのように走ったのか?彼女はどのように本を取り出したのか?といったように、「quickly」と「carefully」がそれぞれのアクションがどのようになされたかを説明しています。

副詞を形容詞と共に使う

この場合の副詞は形容詞にかかり、その形容詞のレベルまたは強度に関する修飾をします。

Example
I will be slightly late to the party.

副詞「slightly」は、私がパーティーにどの程度遅れて行くかに関して修飾しています。

Example
You've done a pretty good job.

副詞「pretty」は、あなたがその仕事をどれくらい完璧に終わらせたかの程度に関して修飾しています。上記2センテンスで使われている副詞「slightly」と「pretty」は形容詞にかかり、ある物事がどの程度のレベルでなされたかを説明しています。

副詞を別の副詞と共に使う

副詞は、別の副詞の度合いを強めるよう修飾します。多くの場合、別の副詞を修飾する副詞は、それがかかる副詞の直前に置かなければなりません。

Example
She finished the job extremely quickly.

副詞の「extremely」は、別の副詞である「quickly」を修飾するために使われています。

Example
Don't drive your car so fast.

副詞の「so」は、別の副詞である「fast」を修飾するのに使われています。上記2つのセンテンスで用いられた副詞「extremely」と「so」は、それぞれすぐ隣にある、修飾の対象となっている別の副詞の程度について述べています。

副詞句

副詞句は、副詞的機能を果たす複数の単語から成るグループです。多くの場合、副詞は単独のワードであるのに対して、副詞句は2つ以上の単語で構成されており、動詞、形容詞、別の副詞またはセンテンス全体に関する情報を付け加えます。副詞句は、構成する単語グループ中に副詞が含まれてなくても、副詞的な働きをします。副詞句には前置詞が含まれているケースが多くあります。

Adverb
I will sit here silently.
Adverbial Phrase
I will stay here in silence.
Adverb
She will drop by later.
Adverbial Phrase
She will drop by when she gets off from work.
Example
I went to the store to get some groceries.

このセンテンスでは、副詞句である「to get some groceries」は、店に行く目的を説明するのに使われています。

Example
He parked his car over there near the park.

このセンテンスでは、副詞句である「over there near the park」が、彼がどこに駐車したのかを説明しています。

比較の程度を表示する

比較を表す際に形容詞が変化するのと同じく (例 : busy, busier, busiest)、比較の程度を表す際に、副詞の語形も変化することがあります。

単純形副詞

副詞のなかでも、対応する形容詞と見た目が同じものを単純副詞と呼びます。単純形副詞の場合、その比較級と最上級は、対応する形容詞の比較級と最上級の形と見た目が同じです。

副詞の原級 副詞の比較級 副詞の最上級

fast

faster

fastest

close

closer

closest

hard

harder

hardest

free

freer

freest

right

righter

rightest

語尾が「-ly」で終わる副詞

語尾が「-ly」で終わる副詞の比較級と最上級にはそれぞれ「more」と「most」 を使います。

副詞の原級 副詞の比較級 副詞の最上級

brightly

more brightly

most brightly

clearly

more clearly

most clearly

seriously

more seriously

most seriously

faithfully

more faithfully

most faithfully

promptly

more promptly

most promptly

1音節から成る副詞

1音節から成る副詞の比較級は、その語幹の末尾に「-er」を付けます。最上級の場合には「-est」を付けます。

副詞の原級 副詞の比較級 副詞の最上級

long

longer

longest

high

higher

highest

near

nearer

nearest

early

earlier

earliest

wide

wider

widest

不規則な副詞の変化形

副詞にも不規則な形の比較級と最上級があります。

副詞の原級 副詞の比較級 副詞の最上級

well

better

best

bad

worse

worst

much

more

most

far

farther

farthest

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副詞の位置

一般的に、副詞は、修飾すべき単語の直前もしくは直後(またはできるだけ近く)に位置しているべきです。

副詞は、以下3通りの位置にくることが可能です。
1)センテンスの冒頭 2)主動詞の前 3)主動詞の後、またはセンテンスの最後

多くのケースで、副詞は上記3つのいずれかに位置され、位置の違いがセンテンス自体の意味には影響しないこともあります。

Example
Quickly, she disappeared into the crowd.
She quickly disappeared into the crowd.
She disappeared into the crowd quickly.
Example
Cheerfully, I said goodbye to my friend.
I cheerfully said goodbye to my friend.
I said goodbye to my friend cheerfully.

副詞の「quickly」と「cheerfully」がどの位置にきても、上記例は各センテンスの意味に違いはありません。この場合には、副詞の位置は単に文体の好みの違いだけでしょう。

しかし、副詞の位置を誤ると、意味が全く違ってきてしまうケースも中にはあります。

Example
I only want to go to the mall.
I want to go to the mall only.

上記2つのセンテンスの意味は全く異なります。1つ目のセンテンスは「私が唯一したいのはモールに行くことだ」という意味ですが、2つ目のセンテンスの場合は「私が唯一行きたい場所はモールだ」という意味になります。

Example
Especially, you should treat her nicely.
You should especially treat her nicely.
You should treat her especially nicely.

1つ目のセンテンスでは、副詞の「especially」は主語の「you」を強調していますが、2つ目のセンテンスでは、同じ副詞が、大切にされるべきは彼女であることを強調しています。3つ目のセンテンスでは、「especially」は別の副詞である「nicely」にかかっています。

このように、意味を曖昧にしてしまう可能性があるため、副詞は、修飾する動詞のすぐ隣に位置させるのがベストでしょう。

副詞を自動詞と共に使う

副詞を自動詞と一緒に使う際、センテンスの落ち着きが悪くならないように、副詞を自動詞の後に置くケースもあります。

Awkward
He softly spoke.
Correct
He spoke softly.
Awkward
The children loudly laughed.
Correct
The children laughed loudly.

ただし、頻度を表す「never」「always」「often」「rarely」「seldom」といった副詞は、常に自動詞の前に位置します。

Incorrect
You should come always home after school.
Correct
You should always come home after school.
Incorrect
He calls rarely me.
Correct
He rarely calls me.

よくある間違った副詞の使い方

通常、頻度を表す副詞は主動詞の前にくる

Incorrect
She cleans hardly ever her room.
Correct
She hardly ever cleans her room.
Incorrect
I take a bath always after dinner.
Correct
I always take a bath after dinner.

通常、方法を表す副詞はセンテンスの最末尾にくる。

Incorrect
She loudly spoke.
Correct
She spoke loudly.
Incorrect
He folded neatly his shirt.
Correct
He folded his shirt neatly.

副詞の「enough」は常に修飾する動詞の後にくる。

Incorrect
This bag is enough big.
Correct
This bag is big enough.
Incorrect
I'm not enough strong to do this.
Correct
I'm not strong enough to do this.

Good」と「Well」の違い

「Good」は形容詞で、「well」は副詞です。しかし、この2つの単語は誤って使われがちです。

Incorrect
I play the piano good.
Correct
I play the piano well.
Incorrect
She speaks English good.
Correct
She speaks English well.

副詞を使うと意味が曖昧になったり、ワードカウントが増える可能性もあるため、アカデミックライティングでは副詞の使用を避けるのが賢明です。副詞の代わりに、より力強くて的確な、1語で言い表すことのできる動詞を使いましょう。